関常の作文

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ナルシスの渦2

宮田麗華は県営アパートに住んでおり、母親と二人暮らししていた。

不幸にも近隣にはガラの悪い人間がおおく、彼女の同学年にもそのガラの悪い子供たちが多く在籍していた。

麗華はブスではなかったため、付きまといのような恐怖体験も何度も味わった。

高校は進学校であるため、その連中とは別れたが、未だに近くに住んでいるため、慢性的な恐怖に心をむしばまれていた。

母親に迷惑をかけたくないという気持ちの強い彼女は、一切自分の悩みを打ち明けることがなく、それ故に心の支えとなる彼氏を求めるのは至極当然の流れといえよう。

 

森田の後姿は自分を恐怖から解放してくれるようなそんな期待を抱かせてくれるものだった。

「包まれて守られたい」

純粋な欲求はしばし苦悩から逃れさせてくれた。

森田が机に伏せるのを見、麗華も机に伏せた。

(続く)